製品の検査業務に人工知能が活用されています
日本の製造現場では、事務現場と違って多くの自動機が導入され、生産性の向上が常に図られてきました。生産活動の中で、組立の自動化はプログラミンに従って動作させたり、ロボットであっても一定の作業ならティーチングで機械に覚え込ませれば後はスイッチを起動させるだけで思い通りに動かす事が可能です。
こうした事は、すでに多くの製造現場で導入されています。しかし中々完全自動化されずに残されている工程が、検査工程での外観等の目視検査です。その検査も不良モードが一定に限られているものでは、高速カメラとパターン認識によりすでに自動化されています。
しかしながら、不良モードが多岐に及び、不良パターンをプログラミングに組み込めないものは、人間の目に頼らざるを得ないのが実態でした。これを解決できるのが、最新のAI技術の特徴です。ティーチングの様に、一度だけ機械に覚え込ますのではなく、人間の目による検査判定を繰り返し習得させるのです。人工知能は習得して人間と同等以上の良否判定機能を獲得するのです。
この人工知能と、高速カメラとパターン認識とを組み合わせることで、人間では不可能であった高速での目視検査が可能となります。これにより、製造業において最後まで自動化が困難であった項目が完全自動化を果たす事が出来るのです。